四国電力の佐伯勇人社長は28日、高松市の本店で会見し、17日に発生した1次冷却水ポンプのトラブルで遅れている伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働時期に関し「8月中を念頭に置いているが上旬は難しい」と述べ、早くても8月中旬になるとの見通しを示した。
 重大事故を想定した7月14、15両日の総合訓練で男性作業員2人が初日に熱中症の症状を訴えて一時中断した事態を受け原子力規制庁が求めた再訓練に続き、四電は28日から自主的な習熟訓練を開始した。期間は8月中旬ごろまでで、延べ550人が参加。電源確保や配管接続、水源確保などを訓練するという。
 総合訓練に関し国の原子力規制委員会の更田豊志委員長代理が「訓練不足」と指摘。佐伯社長は7月19日の再訓練で熱中症対策の一応の改善ができたとの認識を示したが「規制委の正式な判断がない」と説明し、当初は7月下旬としていた再稼働の具体的な日程には言及しなかった。